Perplexity AI(パープレキシティ・エーアイ)とは|使い方や特徴、ChatGPTとの違いを解説
更新日:2024年04月09日
公開日:2024年04月09日
Perplexity AI(パープレキシティ)とは、元Google AI研究者らが提供する無料AIアシスタントです。特徴や日本での使い方について理解すると、自社での業務効率化に役立つ可能性があるでしょう。
この記事では、Perplexity AI(パープレキシティ)の特徴や使い方、活用例について解説します。
目次
Perplexity AIとは何か?
Perplexity AI(パープレキシティ・エーアイ)は、元Google AI研究者らによって提供されるAIアシスタントです。AIアシスタントが次々と登場する中、Perplexity AIはアカウント登録なしで利用できる点や返答のソースがわかる点で注目されています。また、日本語での質問や回答にも対応しているため、日本人でも気軽に使用が可能です。
Perplexity AIの公式サイト
Perplexity AIの公式サイトは以下です
Perplexity AIはなぜ注目されているのか
Perplexityは、急成長するAIアシスタント開発社として注目を集めています。同社は2022年8月に設立された新しいスタートアップ企業にも関わらず、1年で月間アクティブユーザー数が1,000万人に到達しました。また、最近では著名なテクノロジー先見者やベンチャーキャピタル企業からシリーズBとして7,630万ドル(約100億円)の出資を受けています。前年のシリーズA資金と合わせると計1億ドルの調達に成功しており、周囲から多大な期待が寄せられていることがわかります。
Perplexity AIの運営会社
Perplexity AIの運営会社情報は、以下のとおりです。
会社名 | Perplexity(パープレキシティ) |
設立 | 2022年 |
本社 | アメリカ合衆国カリフォルニア州 |
従業員数 | 40名以下 |
業種 | 検索エンジン |
企業URL | https://www.perplexity.ai/ |
Perplexity AIの特徴
近頃はさまざまな会社からAIアシスタントが発表されていることもあり、Perplexity AI独自の特徴を知りたい人も多いでしょう。Perplexity AIの主な機能は、以下の4つです。
- ソースがわかる
- 検索範囲を絞ることができる
- 最新データを基にした回答が可能
- 自動で要約してくれる
情報の検索性に特化しているツールであることを理解しましょう。
ソースがわかる
Perplexity AIの特徴の一つとして、出力された情報のソースが示されることが挙げられます。ChatGPTでも情報のソースを尋ねると答える場合がありますが、内容によっては答えられないケースも少なくありません。使えそうな情報があってもデータ元がわからず、根拠探しに苦労したことのある人も多いでしょう。
Perplexity AIでは、ソースをわざわざ尋ねなくても自動で情報源が表示されます。ソースとして表示されたサイトの内容や信頼性のチェックは必要ですが、ファクトチェックの工程の削減に役立つでしょう。
検索範囲を絞ることができる
Perplexity AIの特徴として、情報を検索範囲を絞ってリサーチできることも挙げられます。AIアシスタントで知りたい情報について調べていると「さらに専門的な情報を知りたい」「視覚的に理解したい」と感じる人は多いでしょう。
Perplexity AIでは「YouTubeから」「学術論文から」というように、検索範囲をプラットフォームやカテゴリに絞ってリサーチできます。目的に応じて最適な情報源を選べるため、知りたいデータへのアクセスが簡単です。
最新データを基にした回答が可能
Perplexity AIにはブラウジング機能が搭載されている(※1)ため、最新データを基にした回答が可能です。Perplexity AIとよく対比されるChatGPT3.5は、2021年9月までのトレーニングデータを基にした回答を行います(2024年4月時点)。あらかじめ回答できる範囲が決められているため、最新情報のリサーチにはあまり向いていません。
Perplexity AIには、インターネット上の情報から回答を生成するブラウジング機能が搭載されています。直近のニュースや論文から回答を生成するため、最新情報をいち早く知りたい場合に便利です。
(※1)参考:Perplexity「What model does Perplexity use and what is the Perplexity model?」
自動で要約してくれる
Perplexity AIの特徴として、調べた内容を自動で要約してくれることも挙げられます。AIアシスタントからの返答は、詳細であるゆえに文章が冗長になり読みにくくなることも少なくありません。
Perplexity AIでは、返答の文章を箇条書き形式で端的にまとめて生成されます。以下は「関ヶ原の戦い」について検索した場合の画面です。
歴史のように複雑で長くなりがちなジャンルであっても読みやすく加工されるため、情報の処理スピードが上がでしょう。
Perplexity AIとChatGPTとの違い
Perplexity AIと近い機能を持つツールとして、ChatGPTが挙げられます。それぞれの違いを、以下の表にまとめてみました。
Perplexity AI | ChatGPT | |
ブラウジング機能 | あり | なし(有料版はあり) |
アカウント登録 | 不要 | 必要 |
出典元の記載 | あり | なし(拡張機能の使用により可能) |
有料プランの料金 | 20ドル/月 | 20ドル/月 |
Perplexity AIには、ChatGPTにはない「ブラウジング機能」「出典元の記載」があることや、アカウント登録が不要な点が特徴です。手軽に詳しい情報を調べたい人に向いているでしょう。
参考:ChatGPT(チャットGPT)とは?料金や始め方、上手に使うコツを紹介
Perplexity AIの利用方法
日本語でのPerplexity AIを使う方法として、以下の3つが挙げられます。
- 公式サイト
- Google拡張機能
- スマホアプリ
今回は、最もシンプルな公式サイトからの利用方法について解説します。
公式サイトからの利用方法
まず、Perplexity AIの公式サイトにアクセスします。質問の入力画面が表示されるので、単語や文章などで気になることを質問してみましょう。
今回は「伊達政宗」と検索してみます。
すると、伊達政宗についての情報やソース、関連する写真が表示されました。上部には、回答を生成するうえで活用されたソースとして、企業サイトのコラムや日本の遺産に関するホームページなどが表示されています。回答の本文は内容が端的にまとまっており、それぞれの文章の最後にはどのソースからの引用なのかがわかるように番号が振ってあります。
Focusで検索範囲を絞る
質問入力欄の下にある「Focus」をクリックすると、検索範囲を特定のサイトやプラットフォームに絞ることができます。
今回は、6つの選択肢のうち「Academic(学術論文)」で「伊達政宗」と検索をかけてみましょう。
すると、伊達政宗に関する情報を論文のみで構成した回答が返ってきました。ソースを見ると、Webブラウザから使用できる科学文献調査ツールが使用されていることがわかります。より学術的な情報を求める場合は「Academic」を使用すると、専門的なデータへのアクセスが可能です。
Focusでは、ほかにも以下のような情報に絞って検索をかけられます。
- All(インターネット全体)
- Writing(検索せずテキストを生成)
- Wolfram|Alpha(知識ベースの計算エンジン)
- YouTube(ビデオ)
- Reddit(アメリカの大型掲示板)
知りたいデータの質やジャンルに合わせて検索をかけられる点は、Perplexity AIの魅力といえるでしょう。
Perplexity AIの活用例
Perplexity AIは、絞り込み検索機能を用いて日常生活やビジネスへの活用が可能です。ここでは、YouTube検索とReddit検索の活用例について紹介します。
YouTube検索
Perplexity AIで絞り込み検索ができることを利用し、オフィスに置くウォーターサーバーの選び方について調べてみました。
すると「料金や機能の比較」「置き場所の提案」「失敗しない選び方」などのタイトルのYouTube動画がヒットしました。マシンやツールのように使い方や大きさなどを比べる必要がある場合、YouTube動画は視覚的に理解しやすくオススメです。視覚的な情報を取り入れられる点では、冷蔵庫にある食材でのレシピ動画やエクササイズビデオの検索にも役立つでしょう。
海外トレンドのリサーチ
Perplexity AIでは、絞り込み検索としてアメリカ発祥の大型掲示板「Reddit」内の内容もリサーチできます。今回は、野球のニュースについて検索してみました。
表示されたソース元を開くと、最近行われた野球試合に関するスレッドがいくつか現れました。スレッドには、野球ファンによる試合についての感想や個人の見解が投稿されています。Reddit検索は大型掲示板の特徴を活用し、ニュースにおける海外の反応をチェックする際に役立つでしょう。
なお、Redditは約50%がアメリカからのアクセスであり、日本のユーザーは少ないとされています。検索する際は、英語で行うほうが情報がヒットしやすくなる印象です。
Perplexity AIの無料版と有料版の違い
Perplexity AIは、無料版でも十分に機能を利用できますが、有料版にアップグレードすると利便性がさらに増します。以下は、Perplexity AIの無料版と有料版の違いをまとめた表です。
無料版 | 有料版(Perplexity pro) | |
料金(※2) | 無料 | 20米ドル/月(約3,040円)200米ドル/年(約30,400円)(※2) |
搭載モデル | ChatGPT3.5 | Claude-3やGPT-4などから選択可能 |
Copilotの使用回数 | 5回/4時間 | 300回/日 |
ファイルアップロード | 3回/日まで | 無制限 |
(※2)円価格は2024年4月時点でのレート換算によるもの
Perplexity AIの有料版では、搭載モデルの選択やファイルの無限アップロードが可能になります。
また、Copilot(コパイロット)により、より精度の高い文章生成や回答を行うことが可能です。ユーザーが求める情報に近づくためにAI側が追加の質問を用意するため、よりパーソナライズされた回答を生成できます。
なお、年間払いを選択すると7日間の無料トライアルが可能なので、長期的に使いたい場合は一度使用感を確かめてみましょう。
Perplexity AIの利用における注意点
Perplexity AIは日本でも使える便利なAIアシスタントですが、使用上の注意点があります。発展中のAIアシスタントであり、日本語での使用には不完全さが残ることを知っておきましょう。
日本語検索の精度はまだ高くない
Perplexity AIは英語を基に開発されており、日本語での検索結果の精度は100%ではないのが現状です。入力した質問に対する答えの正確性は高いものの、回答の文章が冗長になったり、回りくどい表現になったりすることがあります。人によっては読みにくいと感じたり、日本語に違和感を覚えたりする場合もあるでしょう。Perplexity AIからの答えをビジネスやレポートに使う場合は、正しい日本語に直してから用いるのが得策です。
日本語と英語検索では回答の内容が違う
Perplexity AIでは、同じ質問内容であっても日本語と英語では回答の内容が異なる場合があります。これは、言語ごとに異なるデータベースが用いられることや、国ごとの文化的背景に基づいた回答を生成する特性があるためです。とくに、国や地域ごとに概念が異なる情報は、言語によって回答が変わりやすい傾向があります。現段階(2024年4月時点)では英語での質問のほうが精度が高いため、回答の質を求めるなら英語での入力がおすすめです。
Perplexity AIを自社の業務効率化に役立てよう
Perplexity AIは、情報の検索性に特化されたAIアシスタントです。無料で利用することができるうえ、ソース元の記載や自動要約などほかのAIアシスタントにはない機能を使えます。
Perplexity AIの使い方を理解し、自社の業務改善につなげられるよう検討してみましょう。
Web会議やオンライン商談の効率化にはAIツールがオススメ
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商談中の様子を録画して、自動でBANTCの判定や文字起こし、議事録の作成まで行えます。また、話しているスピードや内容などをAIが解析し、どんなトピックにどれくらい時間を使ったのか、重要な箇所はどこなのかを分かりやすく表示します。
この議事録や商談データを自動で作成することで、営業の負荷が下がって商談の件数を増やせるだけでなく、振り返りやナレッジの蓄積にもなります。その結果、自社独自の「勝ちパターン」を作ることができるでしょう。まずは情報収集として、お気軽に資料をダウンロードしてみてください。